佳遊亭の新たな展開
ホテルを誘致したのには、特例容積率適用区域制度が活用でき、効率的に開発を進められるという特典もあった。
ホスピタリティとは、個々の人が生まれつき持っている″人によくしてあげたい″という善意。
このホスピタリティを、客が気持ちよく過ごせるように具現化した有償の商品がホテルのサービスである。
「有償」であるがゆえにホスピタリティ=サービスという公式が完全には成り立たないホテルにおけるサービスの要素を3つに分けてみたのである。
一つひとつの要素、サービス内容は文字にすればわかりやすいが、実際にホテルの現場で実行しようとするとなかなか目に見えるモノと見えないモノをあわせて売る。
たとえばレストランでは、料理(目に見えるモノ) をウェーターがお客にサービスする(目に見えない)。
″目に見えるモノ″と″目に見えないモノ″が揮然と交わりながら売られるところに難しさがある。
宿泊および料飲をしたお客からの苦情申し立てである。
総支配人以下の関係部署で原因や背景を追究して直ちに改善すると同時に、申し立てた方に返事をする。
米国の近代ホテルの革命王E・M・Sは、客室内に等身大の鏡を置いて好評を得た。
料理の鉄人O・Eはオーストリアの名プリマドンナ、メルバ嬢のために新しい料理を作り出したが、そのなかに″ピーチ・メルバ″(氷で作った白鳥の翼の上に、アイスクリームと桃を乗せたスイーツ)。
伝統的な日本建築、小規模な家業的経営。
女将さんの厳しい目が隅々まで行き届き、仲居さんによるキメ細かいサービスが行なわれていること。
問題解決力に負うところが大きい。
現場の最前線は契約社員やパートが主体お客にコーヒーを一杯届けるのはパートであって、総支配人自身が接客することはない。
総支配人の経営哲学が部長、課長、キャプテン、シフト・リーダーを通じて、的確に現場のサービス員に伝わって体現されているだろうか。
特に、バブル崩壊後に合理化を進めた日本のホテルでは、を間接照明にした。
1997年にオープンした「ザ・リッツ・カールトン大阪」は、たちまちのうちに高い評価を集め、関西随一のホテルとの定評を得ている。
そこで、そのサービスについて調べてみると、同ホテル・チェーンが誇る規範があったので、これをご紹介したい。
「クレド」と呼ばれる名刺サイズの心得帖(4つ折)に同社の信条が箇条書きされており、それを全従業員が常時携行している。
ちなみに「クレド」とは、「信条」を意味するラテン語であり、英語(信条、教義)や、希号(信用)の語源となっている。
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